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ホットケーキさん
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「……少なくとも、市街地に感染者がいる様子はなかった…。この様子だと…かなり、激しい症状になるはず…だから…」

……とはニルーフェの弁。どうやら思いっきり見た目にでるようです。あとから解ったことですが、発症すれば全身から出血し、3日ほどで死に至るのだとか。しかも致死率100%で治療法なし。こぇぇぇ。ま、これは後から分かったこと。この時点ではまだなにもかもが謎の病です。


「そうか……。発病すれば目に見えて酷い変化があるんだな。都市部で罹患者がでていたらパニックになっていたかもしれない、と?」


人の口に戸は立てられません。いくら情報統制しても噂はもれるでしょう。これが首都で発生例ゼロ、の根拠です。またまた後から解ったことですが、実は病は意図的に撒かれたものでした。だから首都では発生してなかったのです。あ、しつこいけど、この時点ではハンプティたちは何もわかっていませんからね。あるのはニルーフェの推測だけですから。


「明日、残り二つの村のどちらかに行ってみよう。生きて苦しんでいる人々がいけば、何かしらの助けになりたい。キーリスカヤ人が入植していれば……多分ないと思うが、彼らにも警告してやらないとな。ニルーフェ、何か……こうしたほうが良いとか、こうするべきだとか、今後について思うところがあれば聞かせてくれないか。どんなことでもいいから」


おお、なんと人のよいことかw しかし、ぶたさんは本気です。こんな非常時にニジンスク人もキーリスカヤ人もありません。ニルーフェのアドバイス(返信)を待っていると……(つづく)。

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「シンカイの報告では西方の村も全滅だったそうだ。……その正体不明の病気は北と東の村にも伝播している確率が高いと思う。下手をするとこの辺りだけではなく、キーリスカヤの兵を媒体としてニジンスク全土に広がる恐れがある」


ダンプティは夕飯の支度を、真海たんは偵察にでているなか、ニルーフェを小屋の外に連れ出して相談を持ちかけました。危険を承知で街に戻って医者を連れてきたほうがよくね?って。あ、ちなみに背後の人は真海を≪シンカイ≫ではなく≪まみ≫とよんでおります。だからブログでは≪まみたん≫ねw でニルーフェの返事が……。


(---どこか中空を見つめて---)
「…医師は、無力だった………だから、焼いた…そう考えるべき……。……降り注ぐ黒のプラーナ(以下略)」


でたー。久々の不思議会話。最初はともかくとして、≪降り注ぐ黒のプラーナ≫ってなんですか?


「ニルーフェ、ごめん……オレに分かるように言い直してくれ。黒のプラーナ、というのは一体なんだい。それが病の名前なのか?」


ハンプティの問いかけは思いっきり無視されましたw ん、もう。しようがない子だなぁ。いいもん。自分で考えるもん。……とはいえ、ハンプティはもちろん、背後の人も医学的な知識なんてありません。≪黒≫≪危険な病≫≪感染症≫……その他もろもろあわせて思いつくのはかの悪名高き黒死病≪ペスト≫ぐらいです。発症患者の事例をみていないのでなんともいえませんが、エボラかもしれない……。背後の人はひぇぇ、と思いつつ、ハンプティは病の推測すらできず首をひねったまま会話を続けました。


「あるいはこれが…キーリスカヤの、ニジンスク侵攻を決定付けた……真の理由…?」とニルーフェ。


どうやらキーリスカヤはこの村と周辺で発生した病に興味があったようです。でも、それ、おかしくね?

キーリスカヤはどうやってこんなド田舎の出来事を知ったのでしょうか? ちなみに港がある首都ニジンスク市では、捕虜囚人を含めて病気にかかった人はいませんでした。発症例≪ゼロ≫です(なんでゼロだって解るのか? それは明日の日記でw)。仮にニジンスクに潜ませていた密偵がこの病のことをズに報告した、として……侵略する必要はなかったはず。ニジンスクを死の病から助ける、といえば聞こえよく、ズの国際的な評判も一段と高まったでしょうに。ん~、何かおかしいぞ。

東の村の調査結果はすぐに出ました。行って見ると村の中心部に大きな穴が掘られていました。そこには大勢の人間が焼かれた痕跡が……


●……部分的に残っていた骨から老若男女を問わず
 焼かれたらしく、生きながら焼かれた者と死んでから
 焼かれた者が丁度半々程度であり、尚且つ多数の
 家畜も……


生きたまま焼かれた人間がいる、という判定を下したのはニルーフェです。訊けばこの不思議ちゃん、なんと、医術の技能を有しているというではないですか。ほんま、なにもんやねん君w で、そのニルーフェの見立てでは、この村は≪強力な疫病≫に侵されていたようです。


●患者を収容していたらしい村の教会や大きな建物も
  根こそぎ消毒のためか焼かれており……


ひぃぃぃ。完全な廃村状態。辛うじて残っている建物には謎の病原体が残っているかもしれず、非常に危険とな。もちろん、移り住むのは諦めました........orz

しかし、村民の大半と家畜が同時に発症し、尚且つ死体だけでなくすべてを焼却しなくてはならないほど危険な病って? こんな小さな村で突然? 風土病なら近くの村も同じようなことになっているはず。首をひねるハンプティに不吉な知らせを届けたのは真海たんでした。


●……うち西側に位置する1箇所は植芝の偵察によって
  この村と同様、村人全員が焼き殺された痕跡がある
  そうです。ほか2箇所は北方と東方に位置しています


西の村を焼いたのも、やはりキーリスカヤ軍でしょう。ろくな治療も行わず、生きている人もまとめて焼いたキーリスカヤ軍ですが、この時点ではハンプティはまだ渋々キーリスカヤ軍のやったことをある程度認めていました。この時点では。放置しておけば島全体、いや交通の発達した現代では他の島にまで被害が及びかねないから。そのうちキーリスカヤからできる医者を連れてきて、きちんと病の正体を突き止め、予防策及び治療措置をとるだろう、と。

だけどキーリスカヤは本気を出しそうに無い。手っ取り早く焼いて終わりにするだろうなぁ、と思ったので、ハンプティーは自分たちで何とかすることにしました。まずはお医者さんなニルーフェと相談です(つづく)。

包囲網をやすやすとかいくぐってハンプティを一旦外に逃がしたあと、真海はひとりで船に戻りました。ダンプティとニルーフェを助け出すためです。ダンプティたちが裏切り者の船員数十名に囲まれて身動きが取れなくなっていたところ、颯爽と現れ、一瞬で相手の腕や足を破壊して行動能力を奪い、武器を持った憲兵の包囲を突破してのけました。つぇぇぇ(笑)。


●……その武術はまるで魔法を見ているようで、小柄な女性の
  片手一突きで大の大人が10m以上吹き飛ぶなど、信じ難い
  東方の神秘の連発……


10メートル! 二、三人甲板から突き落とされてるな(笑)。いつもどおり戦えばもっと楽に、もっと早く二人を連れて逃げ出せたでしょう。ですが真海たん、律儀にもハンプティの「手加減していたら自分が死ぬか大怪我をしかねない、と言う場合以外は安易に人の命をうばって欲しくない」という願いをちゃんと守ってくれたのです。ま、本気だして相手をするようなレベルじゃなかったんでしょうけどね。ど素人船員と憲兵ごときじゃ、準備体操にもならなかったでしょうw


さて、船を逃げ出した船長たちは徒歩で山を目指しました。逃亡2日目、長い間空き家になっていたと思しき樵小屋を発見。ここをとりあえずの隠れ家とすることに。ハンプティたちが小屋の掃除などをしている間に、真海たんに辺りを偵察(兼、狩り)に行ってもらいました。


●付近には半日ほど東へ歩くと村があるらしいものの、偵察に
 赴いた植芝によれば人気がなくなっているそうです


村か……。村民はキーリスカヤ軍に追い出されてしまったのでしょうか? 樵小屋で暮らすよりは快適なはずなので、ハンプティはそちらに移ることを考えました。キーリスカヤ軍の見回りがなく、完全に捨てられた村なら大丈夫でしょう。ともかく、東の村に行ってみんなで調査を行うことにしました。ごくごく気楽に考えていたのですが……(つづく)

「もし逃げ切れなかったら、いや、キミならそんな心配はないな。さあ、行って。憲兵がここに来ないうちに。オレは船長だから。船とクルーを見捨てて、真っ先に逃げ出すわけにはいかないから……」


震える膝を机の下に隠し、泣き笑いの状態で真海たんに逃げろと言いました。だって、こんなことに金で雇われただけの傭兵を付き合わせるのはねぇ。すると真海たん、「窮地に雇い主を見捨てるのは植芝の為す所ではない」と頼もしい発言。ああ、なんとありがたいw 真海たん曰く、「船長の守ろうというクルーによって船長は裏切られた。裏切り者を庇護する必要などありません」とのこと。どうやら裏切り者は一部ではなく、専任を含めた全クルーのようです。なんてこったい。ずっとずっと半年間一緒だったのに。一部入れ替わったクルーもいますが、ほとんどが最初に乗船島でやとって半年間連れまわした連中です。信用度も≪信頼≫までありました。それなのにこの裏切り。ひどいわ、ひどいわ、教会に続いておまいらまで(泣)。

泣き言いってる場合じゃありません。すぐに逃げ出さないと捕まってしまいます。捕まれば裁判を受けることなくそのまま処刑……のようです。弁解の余地なし。せかされて、あわてて必要最低限のものをカバンに詰め込むハンプティ。身支度をはながら真海たんに、逃亡ルートは立ててあるのか、と聞きました。


「これから作る。さしあたってどうするかを聞きたいのです。あくまで港湾部に隠れるか。でなければ内陸部に逃げるか」


二択です。ハンプティの下した結論は、


「内陸部へ。ニジンスクの人を助けるんだ。このままじゃ、島の人々が紡いできた歴史と文化が跡形もなく消されてしまう」


……でした。港に逃げ隠れできる場所はないでしょう。たぶん。なにより尻尾を巻いてニジンスクから逃げだすつもりはありません。だって、まだ何にもしてないんだもの。一人も助けられていないんだもん。てなことで、ここから長い逃亡生活が始まりました。

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